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おやすみなさい、いい夢を

古代都市帰還後/エンダ アベリオン ネル

 あっそうだ帰ってきたのだ、だからもう花なんか摘まなくていいのだ!
 仰け反った頭が抜けるような空を仰ぎ、顎が外れるくらい開いた口から、がおーっと大きな声が出る。喉が喜んでる、肺が喜んでる、嬉しくて震えながら弾んでる。鐘楼塔の周囲を犬みたいにぐるぐる駆け回り、お腹の熱を吐き出そうと、ギャオー、ワー! と何度も叫んだ。興奮しすぎたせいで小さな炎が辛く甘く舌に絡んで、ポポポポと歓喜の音楽を奏でた。
 アベリオンが帰ってきたのだ!
 心と体を落ち着かせたかったのに、ますます興奮してしまって、ニンゲンの体は難しいな!
 でもちゃんとした竜の体だったときも、嬉しい時にはしゃいだらもっと嬉しくなってもっとはしゃぎたくなって、もっともっとはしゃいでもっともっともっと嬉しくなってもっともっともっともっと! 全力で暴れまわって、最後にはくたくたになったことがある。あの時は山を崩して崖にして河を崩して滝にして、くたびれきって足を投げ出しお腹をぺたりと温かな地面につけて、尻尾の先はいい具合に生えていた背の高い杉のてっぺんにちょいと絡め、瞼を下ろしてそのまま百年くらい眠ってしまい、目覚めたらそこそこ大変なことになっていたのだった。
 百年は長すぎる、よくない、よくないぞ! これは気をつけないとな!
 エンダはすごく慎重な顔になって、神殿の中庭でぴたりと足を止める。
 回廊からシワシワな気配がしたので振り返った。ばーちゃんがシワシワとこっちに歩いて来るところだった。エンダはばーちゃんを見るたび、すぐにころっと死にそうなのにがんばって生きてるな、おまえなかなか偉いなと感心する。でも「巫女長様に変なこと言っちゃ駄目だよ」とネルに叱られたので、エンダはネルのカオヲタテテ、ばーちゃんに、今日も生きてるな、いいぞ! と誉めてやるのはなしにしたのだった。
 ぴょんぴょんと飛び跳ねながら近づいてきたエンダに、ばーちゃんが言った。
「いつまでも遊んでないでお昼を食べておいで。あたしも他の神官もとっくにすませちまったよ」
「おいばーちゃん! エンダはな、もうお昼なんて食べないんだ」
「おや、そいつは助かるね。手間が省けるよ」
 澄ました顔で、アダが言った。最近のアダは、エンダが何を言っても全然びっくりしないのだ。
「でもそりゃ明日からにするんじゃな。今日はもうおまえさんの分も用意しちまったからね」
「エンダはなー、これからは好きな時間に好きに喰う」
「手を洗うのを忘れるんじゃないよ。土を触っただろ」
「それでだな、あの墓は壊しちゃうぞ。やっぱりあんなのいらなかったからな、だから花も摘んだり飾ったりしないからな。そんなヘンなことはやめるからな」
「そうだね。それがいいさ」
 ふんっと胸を張ったエンダに、老巫女は微笑を向けた。
「本当によう帰ってきたよ。それもこれも皆、アークフィア様のお導きさ」
 両手を合わせたばーちゃんを、エンダは、あまり感心しないという目つきで、じろりと睨んだ。
 ばーちゃんは、何かあったらすぐにそれを『アークフィア』のせいにする変な癖がある。ばーちゃんだけでなく、この神殿に集うニンゲン全部がそうだ。もしも『アークフィア』だの『ハァル』だのが、エンダの知っている、あの曖昧で気まぐれで強力な不死人の眷属どものことならば、花が咲いたり、魚が捕れたり、パンがバターを塗った側を上にして床に落ちたり、たんこぶが治ったり、アベリオンがちゃんと帰って来たこととは、彼らは全然関係がない。確実にちっとも何一つ、全然の無関係だ。エンダの知る限りでは、あいつらがニンゲンに興味を失ってから随分長い年月が経つ。それなのに未だに連中の存在をありがたがって、自分たちのやったことまであいつらのせいにするのだから、まったく、ニンゲンは変な考え方をする変なイキモノだ! ただしここでそういったもっともな、ニンゲン以外の生き物は承知の道理を言って聞かせても、時間の無駄――これもエンダがエンダになってから獲得した概念だ――というものだ。
 エンダはアダには一度背を向け、またくるりと向きなおる。食堂目指して建物へと駆けこんで来るエンダにむかって、「皿はお食べでないよ」と、アダが言わずもがなのひと声をかけた。

 もちろんエンダだっていつもは皿なんか食べない。
 ただあの時はアベリオンの墓とかいう物を見せられて大変イライラしていたので、ついバリバリバリっとやってしまったのだ。さもなければ焼いた土なんて誰が好んで食べるものか。まだ精霊たちが元気だった昔から、土の美味しくなさには定評があるのだ。巨人族が滅んだのは山の頂きをおやつにむしゃむしゃやりすぎたせいだとエンダは睨んでいる。
 今日のエンダは物凄くご機嫌だったので、皿もフォークもナイフを残した。それだけでなく、焼いた魚の骨と身を楽しむ舌がぷちぷちの美味しい卵を一舐めしたところで、突然、(そうだこれはアベリオンにやろう!)そう閃いたので、魚まで残したのだった。これはちょっとすごいことだ。エンダは大きな竜だったころから、食い意地が張っているので有名だったのだから。
 もう食べないぞ! と決めたとたん、魚はぐんと旨味を増したようで、エンダの口から大量の涎が溢れだした。でも我慢だ。こんな美味い魚をやったら、アベリオンはきっと喜ぶに違いないからだ。そろそろと魚から口を離して、しっぽ側の半分を残した魚を、上着の内側に縫いつけてある道具袋に入れる。なるほど服はこういう時に便利だな。アベリオンにも教えてやろう。
 食卓の籠から取り上げたパンを口の中に詰めこんで、エンダは椅子から滑り下りた。今朝石窯で焼き上げたばかりの平らなパンは香ばしく柔らかい。美味いなあと思った次の瞬間、またピーンと来てしまった。
 あっそうだ、これもアベリオンにやろう!
 エンダの歯型で三日月みたいな形になったパンを袋に突っ込む。神殿から駈け出しながら、このままではエンダは餓死しちゃうぞとさすがに心配になったが、森で何かを捕まえればいいと思いなおす。
 冬みたいな寒さといえども、なにしろ季節は秋なのだ。
 森には命が満ちており、熟した果物は実を喰う代わりに己の種を運んでくれる刈り取り手たちを待ちかまえている。茸も林檎も野苺も胡桃も、小川に遊ぶ小さな魚も赤い蟹も太った鴨も――そういえば鴨が卵を産んでたな、あれも持っていってやろう!
 アベリオンはエンダの目を見てにこりと笑って――「ありがとう、頂くよ」――そういう風に言うだろう。あいつ食べ物を見つけるのが下手くそだからな! そのくせ、エンダになんでもくれるからな! 僕はエンダのおとうさんじゃないよっていつも言うけれど大体おとうさんだぞあれは。だからいっぱい食わせて元気にさせてやらないといけない! たらふく食べて、一緒に眠るといい!
 小川はアベリオンの住み家よりもずっと森の奥、薮が生い茂る低い場所をひっそりと流れていて、いつもは寄りつく人もない。天も地も落葉の赤と黄色に染まった森を、エンダは迷うことなくさくさくと駆けていく。川沿いの草の窪地の巣には、エンダの記憶通り五つの卵が眠っていた。名前がまだついていなさそうな二つを選んで両手に握ると、分厚く硬い殻の内側に、まだ形にならざる命の脈動を感じる。周囲に親鳥の気配はないが、エンダはがおおーっと荒々しい声で叫ぶ。巣を荒らし、生まれるまえの命を奪う、災厄に相応しい残虐さと冷酷さで。
 魚も鳥も卵は美味しいのに、竜だった頃にはどういうわけか食べた記憶がないのだ。昔から鳥たちは卵を産んでいたのだろうか? 強制された死によって洗われた記憶は遠く、ぼんやりと霧がかかったようになっていてうまく思い出せない。いいや、大したことじゃない。昔のことを思い出しても腹は膨れない。それより今はアベリオンだ。
 つるを伸ばした野苺を摘み、落ち葉のあいだで光るドングリも拾った。
 よしあとは肉だ、リス! ウサギ!
 だが両手でつくったお椀がもういっぱいなのに気づき、リスもウサギもあきらめる。一瞬がっかりしたが、でもいいんだ、これで十分だ。
 これだけ食べたらアベリオンのお腹もいっぱいになって、そしたらたくさん遊べるぞ!
 素足で森を駆け、エンダは声をだして笑う。湧き上がってきた声に驚いた鳥たちが、梢を揺らして天へと逃げ出す。
 竜の子の小さな体を満たすのは、混じり気なしの歓喜だ。アベリオンが帰ってきた! 失われた己の手足が蘇ったような、欠けていた骨が取り戻されたような、純粋で貪欲な生存本能と直結した喜びがエンダの体に炎を燃やし、魂をひたすら狂喜させる。
 おおい、アベリオンが帰ってきたんだぞ!


 アベリオンは小屋の外に立っていた。
 まるでエンダが来ることを知っていたみたいだ。
 痩せた体が森の木々のひとつであるかのように、静かに静かに佇んでいる。銀に光る髪の毛と汚れた長衣の裾が風に揺らいでいる。ぼうっと立っているのだからやることもなさそうで、よしよしよーし、いいぞいいぞ、そのままエンダと遊べ!
 でも近づいていくと、アベリオンはあまり遊びたそうじゃないことに気づいた。それに先客がいた。庵の横に積まれた煉瓦と薪と藁の上にちょこんと腰掛けたネルが、真っ赤な顔で泣きべそをかいている。


「なんできみが泣くんだ」
 森の向こう、遺跡へ通じる洞窟のある方角を見つめるアベリオンの声は、いつもと同じ静かさだった。
「だ、だ、だ、だって」
 ネルが服の袖で目元を擦りながら――さっきまで薬を調合していたせいで両手が汚れているのだ――しゃくりあげる。
「アベリオンが泣かないんだもん」
 アベリオンが一瞬だけネルを見た。
「な、な……泣かないから、わたしが泣いてんじゃん。いっつもそうじゃん、アベリオンの馬鹿!」
 灰色の髪の青年はぎゅっと唇を引き結ぶ。肯定も否定も、幼なじみの少女を慰める言葉すら発することができない。思考の及ばぬ感情は沈黙で満たすことを学んできた。今もそうだ。色褪せた長衣の下では心臓がいつもより強く脈動しているような気がする。匂いや音をはっきりと感じる。知覚が過敏になるのはよくない徴候だ。感情が高ぶりすぎている。
 怯えているのかと自分に問う。考える。心を眺め、感情を点検する。残念ながらそのようだという結論がでた。
 小屋の中ではデネロスが食後の眠りについており、薬の調合すらできぬ不肖の弟子は、このまま中に戻りたくないと思っている。昼を過ぎたのに寝台に横たわったままの師匠の灰色の顔や、弱々しい咳や息づかいから逃れるように、外にいる。ネルの言うとおりだ。泣きたいのに泣けないでいる。
(馬鹿者め、同じ部屋にいることが耐えられないのだ。弱った師匠の姿を見ることも、自分の軽率さが招いた結果と向きあうのも怖いのだ)
「遺跡は春の野原じゃないし、探索は薬草取りでもない」
 アベリオンがゆっくりと言った。
「先生は当然予想していたはずだ。僕の身に何かが起こることも。死も含めて」
「アベリオン」
「わかってる、そういう意味じゃない。夜種、古い魔法。呪い。タイタスの呼び声。最初に言われたんだ、洞窟など放っておけと。なのに僕が――最初から僕が――くそっ――」
 言葉を切り、落ちていた薪の切れ端を蹴飛ばした。薪割りは好きな仕事ではなかった。炎など魔法を使えば簡単に手に入るのに、師匠はがんとしてそれを許さなかった。自分が留守にしていたあいだ、デネロスは痛む腰をなだめながら、薪を割り、水を汲み、細々とした雑事のすべてを一人で行ったのだろう。その合間を縫って遺跡へむかい、戻らぬ弟子を探し――突然強い怒りがこみ上げてきて、こめかみが熱くなった。馬鹿げている。デネロス先生は手が負えない頑固者だ。己を助けることができぬなら、力になんの意味があろう?
 気持ちを落ち着かせるために両目を閉じ、深呼吸しなければならなかった。自分はまた間違えている。恐怖と向きあうかわりに怒りでごまかそうとしている。
 ようやく泣き止んだネルが、真っ赤になった鼻をすすりあげている。四つの頃と変わらぬ泣き顔だ。デネロス師匠の前では朗らかに笑ってたくせに。そんな、ネルが泣いちまうほどひどい顔をしていたのかな僕は。くそ。心配なんかされたくない。心配させる弱い自分に苛立つ。くそったれ。乱暴に頬を擦り、かたくこわばっていた表情を緩めた。
「あんまり自分のこと責めないでよ。わたしだってお母さんにいっぱい叱られてるし、時々泣かせちゃうし、でもアベリオンが助けてくれるから毎回ちゃんと無事に帰って来てさ……うまく言えないけど、アベリオンが探索に参加してなかったら、多分、ホルムはもっともっとひどいことになってるはずだよ」
「おばさんときみは親子だ、僕と先生はそうじゃない」
「だからさー、どうしてそういうこと言うかな」
 ネルが悲しげな声を吐き出した時、森から草を踏む音がした。
 木立のあいだに、竜の子がいた。裸に裾のほつれた外套を一枚羽織って、両手に大事そうに何かを抱えており、いやに神妙な顔でアベリオンとネルを見つめている。銀色の長い髪には数枚の葉っぱがくっついていた。
「エンダ。どうした」
 アベリオンが声をかけると、竜の子はそろそろと近づいてきた。上目づかいにアベリオンを見上げ、
「喧嘩してるのか?」
 ときいた。
 七日前と比べると、ものすごく人間が言いそうなことを言っている。思わず感心してから、半年、と即座に訂正する。七日前ではなく半年前。物事が変化するには十分な時間だ。
 アベリオンは両腕を組んだままで答えた。
「してないよ。二人で興奮しているだけだ」
「なんだか嫌だよその言い方」
 小声でつっこんだネルの方は振り向きもせずに、エンダは大きな目でアベリオンをじっと見つめている。
「もっと喜べ」
「うん?」
「アベリオンは巣に帰って来たんだから、もっと喜べ。エンダともネルとも会えたんだから喜んでいい」
 アベリオンは苦笑した。
 手を伸ばし、エンダの頭をぐりぐりと撫でてやる。なんだか困った顔でおとなしくされるままになっていたエンダは、アベリオンの手が離れると、色とりどりの木の実やら卵やらで溢れた両手を掲げた。
「これ、アベリオンにやる奴だ」
「そうか、ありがとう」
「うまいぞ。いっぱいやる。それは鴨の卵だ。パンもあるからな、全部やるから、それを食べて――」
「僕はこれだけでいい。残りはエンダが食べろよ」
 アベリオンは薄茶色の卵をひとつだけつかみ上げると、もう一度、「ありがとう」と礼を言った。しばらく重みを量るように手の上で卵を転がしていたが、やがてネルの方を向いた。
「焼いてもらえる?」
「いいけど、どうするの?」
「先生の夕食に」
 後悔や恐怖を切り捨てるように、アベリオンが言った。
「僕は今から遺跡へ。それが僕のなすべきことだ」
 ネルが薪の上から滑り降りた。ぱんぱんとスカートの尻についた埃を払って、最後にもう一度服の袖で鼻を擦り、いつもの元気のいい声になって宣言した。
「わたしも行くよ! あんた一人だと心配だもん」
 一瞬だけ穏やかな微笑を浮かべて背を向けたアベリオンの後を追って、ネルも小屋へと向かっていった。

 エンダは二人の後を追わなかった。
 掌に溢れた種子と果実と卵を見下ろす。アベリオンの悲しみがまだ周囲の空気に漂っているようだ。
 傷ひとつ負わず無事に戻ってきたのに、アベリオンがなぜあんなに傷つき腹を立てているのか、エンダには理解できなかった。ニンゲンは変なイキモノだ。エンダは変じゃないイキモノなので、アベリオンの心がわからず、わからないことに焦れる気持ちすら湧いて来なかった。ただつまらない。とてもつまらない。
 アベリオンとネルは低い声で囁きを交わしながら、小屋の扉を開いた。中からは病の匂いがする。シワシワの老いと死を待つ生き物の匂いも。戸をくぐるアベリオンの横顔は、暗く厳しく引き締まっていた。
 エンダは森の入り口に立ちつくしたままだ。
 アベリオンはなんで笑っていないんだろう。
 もっと笑ってエンダと遊べ、と思う。
 でないと時間の無駄じゃないか。重なっていく時間の重圧に、たったの百年も耐えることなく、もろく崩れる貧弱なイキモノの癖に。

 小屋の暗がりへと消えていく彼らに、もうちょっとしたらおまえらは死んじゃうんだぞ、と思う。
 だからもっとエンダと遊べ。
 竜の子の両手の中で、種子は来たるべき芽吹きとその後の死にむかってゆっくりと時を刻み、卵の中の命は誕生とその先の死にむかって準備を初めていた。
 木から離れた葉は積み重なって崩れ、葉を散らした枝もいつかは枯れ、末端を落として死から逃れた幹もまた、百年、千年先の死にむかって進んでいっている。花は死に、草は死に、蔦は死ぬ。水や風すら永遠ではなかった。鳥も獣も虫たちも、それぞれの定められた寿命の終わりへと向かっており、無数の死の揺りかごたる森から町へと目をやれば、いつかは崩れ落ちる石と木でできたそれぞれの巣の中で、人々が死を目指していた。定命の者に溢れる地上から天を見やれば、まだ若い太陽の光にかすれて人の目には隠された星々が、ひどく緩慢に、それでもやはり従順に、口を開いて待ち構える何億年か先の死の深淵へとむかっていた。エンダが立つ大地と同じように。
 すべて死にゆく世界に一人立ち尽くす竜の子は、ぱくりと口を開いた。喉が割れるまで吠えて、彼方まで声を届かせ、自分の仲間を呼びたくなった――この世界に、この地上に、この場所に。
 だが実際にエンダの口から出たのは、かつて精霊たちを震え上がらせた恐ろしい咆哮とはほど遠い、「ここにはエンダ一人だけだ!」というニンゲンの使う言葉だけであった。
「なんだか、おっかないな!」
 続けてそうひとりごちた後、エンダは、とても悲しくなった。



end

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